「世界で最も洗練された甘口ワインのひとつ」と称されるシャトー・スデュイロー。
その味わいは、ソーテルヌの伝統と最新の醸造技術が生み出す、まさに至福の体験です。
芳醇な香り、深い甘み、そして絶妙な酸のバランス。
長年ワイン愛好家を魅了してきたこのワインが、近年さらに新しい挑戦を始めています。
シャトー・スデュイローの概要:伝統と品質の象徴
シャトー・スデュイローは、ソーテルヌ地区の中心、ソーテルヌ村に位置する歴史あるワイナリー。
17世紀の創業以来、丁寧な手摘み収穫と選別、貴腐菌の見極めにこだわり、極上の甘口ワインを造り続けています。
セミヨンとソーヴィニヨン・ブランを主体に、樽熟成によるナッティな香りと、トロピカルフルーツや蜂蜜の香味を持つ、滑らかで豊かな甘みが特徴です。
長期熟成にも耐えるその構造は、プロのテイスティングでも高く評価されています。
他のソーテルヌと比べての優位点:透明感ある甘さが際立つ
ディケムやリューセックなど名高いシャトーが並ぶ中、スデュイローは甘みの「純度」と酸の「透明感」が際立ちます。
濃厚さだけに頼らず、果実本来のフレッシュさを生かすことで、デザートやフォアグラ、チーズなど多彩な料理と調和。
近年の醸造技術の進化により、クラシックな甘口の魅力を保ちつつ、現代的な味わいも楽しめるワインとなっています。
新たな挑戦:辛口比率の増加
近年、世界的に甘口よりも辛口が求められている傾向があることにより、シャトー・スデュイローは辛口ワインの比率を増やしています。
従来の貴腐ワインの魅力を残しつつ、香りにはセミヨン由来の貴腐香のような香りがありながらも、ボリューム感のある辛口味わいを追求することで、食中酒としての柔軟性が向上。魚介や軽めの白身肉とのペアリングでも存在感を発揮します。
評価歴や受賞歴:プロも認める品質
シャトー・スデュイローは、2007年がWine Enthusiastで97点、2016年がVinousで97点など90点台後半を獲得することも多く、国際ワインコンクールでも数々のメダルを受賞しています。
シャトー・ディケムなどと比較すると、高評価を得ている割に比較的廉価で購入できる価格帯なのが嬉しいところです。
甘口と辛口の使い分け:シーンに応じて楽しむ
甘口の貴腐ワインは、フォアグラやリッチなチーズ、デザートとのペアリングに最適です。
一方、辛口は前菜や魚介、軽めの白身肉料理と相性が良く、食事全体を通してワインを楽しむことができます。
プロの現場では、同じシャトー・スデュイローでも甘口・辛口をシーンや嗜好に応じて使い分けることで、料理とのペアリングを一層魅力的にします。
実際に、2024年10月にセパージュが主催となって、ザ・ペニンシュラ東京様にて開催した「シャトー・ピション・バロン&スデュイロー ディナー」においては、メインに合わせて赤ワインを堪能した後、「ロックフォールチーズとクリームチーズのダブルチーズケーキ」に合わせ、シャトー・スデュイロー 2016 が提供されました。
通常であればディナーはここで終幕となるのですが、この日はここで終わらずサプライズで辛口のグラン・ヴァン・セック 2022 シャトー・スデュイロー が提供されました。
甘口の貴腐ワインとスイーツで締めた後でも受け止められる十分なボリューム感を持ちながらも、食後の口中をさっぱりとさせてくれる役割を持つ、これまでに無かったソーテルヌの楽しみ方を知ることのできた一夜となりました。
※実際に提供されたのは画像の通り2022年ですが、リンク先は現在庫の2023年となっています。
まとめ:伝統と革新が織りなす極上体験
シャトー・スデュイローは、甘口ソーテルヌの伝統を守りながらも、辛口比率の増加など進化を続ける稀有なワイナリーです。
その芳醇で複雑な香味と、酸との絶妙なバランスは、プロの現場でも高く評価されています。
甘口・辛口の双方を使い分けることで、これからのソーテルヌの在り方を知ることができる、まさに現代のソーテルヌの理想形と言えるでしょう。
シャトー・スデュイローのラインナップは、こちらからご確認いただけます。
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