【新しい「カジュアル・シック」なフランスワイン】
「フレンチタッチ」または「フレンチハウス」という表現は1980年代に生まれ、1990年代にフランスのミュージシャンによって制作されたハウスミュージックのスタイルを指します。この音楽の特徴は、フィルターやフェイザー効果を多用したサウンドにあります。このジャンルを代表するアーティストには、ダフト・パンク、カシウス、モジョ、エティエンヌ・ドゥ・クレシーなどが含まれます。
「フレンチタッチ」という言葉は、1987年7月にパリで初めて使われました。パリの夜を撮影していた写真家ジャン=クロード・ラグレーズが、ハウスミュージックを人々に広めるために「フレンチタッチ」パーティをザ・パレスで開催したのが始まりです。このパーティは、DJローラン・ガルニエ、ギョーム・ラ・トルチュ、デヴィッド・ゲッタによって盛り上げられました。
この表現は1990年代初頭にパリの音楽シーンで広まりましたが、ファッション業界にも非常に適しています。19世紀、20世紀、さらには21世紀においても、多くの象徴的なファッションデザイナーがフランス出身であるためです。
ココ・シャネル、クリスチャン・ディオール、イヴ・サンローランは、1930年代初頭から世界のファッションに影響を与えた最も有名なデザイナーたちです。そのほかにも、ルイ・ヴィトン、ピエール・カルダン、ピエール・バルマン、ユベール・ド・ジバンシィ、クレージュ、ウンガロ、クリスチャン・ラクロワなど、名を挙げるだけでも多くのデザイナーがいます。
彼らのスタイルは独創的でトレンドを作り出しましたが、美しいものがすべてそうであるように、その作品は時代を超えた価値を持つものでした。そのため、「フレンチタッチ」のラベルにこれらのファッションの天才たちにインスパイアされたイラストを描くことで、彼らを称えるのです。
音楽やファッションと同様、ワインも芸術の一形態です。そして、ワインにも確実に「フレンチタッチ」が存在します。フランスワインは他とは異なり、単なる力強さや最大限の果実味の抽出ではなく、バランスと複雑さを表現します。したがって、「フレンチタッチ」という表現が非常にふさわしいのです。